かもめサービスと統一教会
[おやぢのメルマガ:2000/02/13 Vol.044 より]
西村知美ちゃんと猿岩石がTVコマーシャル(首都圏だけかも?)に出ていたあの、かもめのMOJICO(SF-40)。
先日(2000/02/13)読売新聞に前面広告を出していたので、「ああ、まだ生きてるんだなあ」と感慨深くながめていたところでした。
それまで久しく反悪徳商法系サイトを巡回していなかったのですが、最近覗いてみたら「かもめサービス」のことが話題になっていたのでそこの掲示板に反射衝動的に投稿してみました。
「かもめと統一教会の関係」についてくわしく知りたいという方がおられたので、今回はそのことについて書いてみたいと思います。
そもそも「かもめ」とはなんなんだい?という方のために少々説明します。
「かもめサービス」とは、21世紀の生協をめざして設立したという株式会社フォーバル総合研究所が主催する
【スーパー情報ステーション「マルチメディア・ファックス」をマルチ販売普及することによる全国のトータル情報サービス】
のことです。
で、フォーバル総研ではSDP(液晶画面付き多機能電話機)のノウハウを結集し開発したというマルチメディア・ファックスのことを「かもめのMOJICO」と称しています。
40万円もするFAXもどきを連鎖販売していくものです。
※詳しいことはフォーバルにお尋ねください。
関連HP
→ http://www.forval.co.jp/company-s/g_sougou/g_sougou.htm
このインターネットの世の中でFAX情報ネットを築こう!と豪語しているそのお言葉どおり、HPはこれだけです。
新聞などですでに報道されているように、郵政省の通信白書(1999年版)によれば、インターネット利用者は1,700万人だそうです。
さらに、ネット利用者の実態を把握するため「インターネット人口指数」なるものを毎月発表するようです。これは通信料金引き下げを促すことが狙いだそうで、利用者にとってこりゃけっこう願ってもないことです。
「かもめサービス」を立ち上げた頃はまだインターネットなど、便所の落書きか、んなもんやる奴ぁオタクぐらいなもんだぁと思っているようなそんな時代だったのでしょう。
当時は、じわじわーっとFAX所有者が伸び始めた頃でもあります。
そうなると当然、こりゃあビジネスチャンスだ!とばかりにFAXを売りまくってひと儲けしよう、などという山師が出てくるものです。
そんな時代背景に忽然と現れたのが「グッドライフ」というマルチだったのです。
ちなみに、クロネコヤマトではコンビニにFAXを設置して一大FAX情報ネットを構築しようと取り組んだのもこの頃です。今ではコンビニでFAXがほこりをかぶっていますね、あれが名残です。非常時のFAX送信くらいしか利用価値はありません。
またFAX情報ボックスなどと称して、自宅の情報を引き出すことのできる情報サービスも登場しました。これも当時は確かに便利でしたが、今はWebページで情報提供するところが増えてきました。
FAXはFAXなりの利点を否定するつもりはまったくありませんが、情報ネット(しかもマルチメディアですと!)を構築するとなるといくら液晶がついているとはいえFAXはインターネットにはかないません。
もちろん「かもめ」さんはこのような意見に対する反論を持っているのですが、ぼくが説明会で聴いたのはまったく的はずれな内容でした。
詭弁、ともちょっと違うのです。的はずれなのです。
といいますのは、「かもめ」さんとしてはさすがにインターネットの利便性を否定していないのですが、機械に弱い人やぼっちゃんじょうちゃんじいちゃんばあちゃんまでも、つまりどんな人でも情報交換できるような環境を作るためにはパソコンでは難しい、というのです。
この時点でまず、説明者はインターネットやPCのことをわかちゃあいない、ということがわかります。情報収集の最先端は「かもめのMOJICO」と、信仰の世界にもう入ちゃってます。
では、「かもめのMOJICO」ってそんなに簡単に誰にでも操作できる機械なのでしょうか?
なにを隠そう実はぼくは「かもめサービス」の会員なのです!
どうだまいったか。
現役統一教会の知人から、会員なってくれーかもめにはいってくれー儲かりまっせーと云われたので、つい……
莫大な借金を抱えていると「儲かる」という言葉には弱いもんなんです。
実際かもめの情報サービスを利用しましたし、どんなサービスがあるかもちろん知っています。
ぼくが「かもめ」の会員になったのは1994年頃のことです。
フォーバルショッピングクレジットでローンを組みました。本体はオリエントコーポレーションです。本体が約33万円、長期分割48回払いにしてもらい金利を入れると約43万円になりました。
「かもめ」さんがいくらマルチの会社であろうが、モノが40万もの出費に見合う機能なら誰も文句はいわないはずです。
非かもめ会員がいくら非難したところで、それが直ちに粗悪品だと断定はできません。
それは単にひがみからきている非難かも知れないからです。どこの世界でもひがみからくる足引っ張りはあるのですから。
ところが現役かもめ会員が実際機械を操作しサービスを利用した結果の非難であれば、それは聞くに値するものです。また、かもめサービスはそんな会員の声に耳を傾けるべきです。
では実際ぼくが体験したかもめサービスとは一体どんなものだったのか、満足いくものだったのか、40万円出す価値はあったのか……
結論から申しましょう。余計な言葉は必要ありません。
「だめだこりゃ!」
まあこれは使う前からわかっていたことなのですが、実際使ってみるとFAX情報ネットというのが夢想であるという確信がさらに増します。
第一、機械に弱い人、ぼっちゃんじょうちゃん、じいちゃんばあちゃんまでもがATMのようなお気軽操作、だって!?
嘘云っちゃあいけません。ぼくのようなマニュアルみなくてもまず使って慣れろ式の人間がMOJICOには大いに悩んだのです。
3ちゃい頃のぼくの娘でさえマウスの使い方覚えたんだし、じいちゃんばあちゃんだって教えてあげればパソコンなんかすぐ使いこなします。かもめさん、あまり年寄りをバカにすると怒られますぞ。
ハード面をあれこれいってもキリがないし馬鹿馬鹿しいのでこれ以上書きません。
つぎに、サービスの内容です。
「だめだこりゃ×2」
なんですかあのFAXを通じたメールサービスってえのは。
これはパソコンを使わない一種のメール交換のようなものなのですが、メールアドレスに相当するのが会員ID、かもめサービスにアクセスすると自分にメールが届いているときは液晶ディスプレーに表示されるので、情報ボックスからFAXを引き出す要領で受信して読むというもの。
当時ぼくはパソコン通信(二フィティ)でメールの送受信は頻繁にやっていたので、こんなカッタリイことはするはずがありません。
なんでこんな面倒なことをしてまでFAXでメール交換をしなければならないのでしょうか。
あと会員同士のコミュニケーションといったって、パソコン通信のフォーラムやパティオにかなうはずもありません。マルチ野郎の集まりであるかもめ会員同士の情報といったって、てめえがやってる別のマルチの勧誘合戦をしているだけでしたから、勝手にやってろこのマルチ野郎め!てな感じでおハナシになりませんでした。
いずれにしろマルチ野郎がうじゃうじゃいる会員組織に有益な情報などあるはずもありません。
ああ……もうやめましょう。
情報サービスの内容をあれこれいってもキリがないし馬鹿馬鹿しいのでこれ以上書きません。
マルチ商法と統一教会(1)はこちら
⇒https://oyadi2022.com/uc_confession_note-5
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